かこさとしさん最後の絵本「みずとは なんじゃ?」の感想。初回特典あり。

初回特典「かこさとしさんからのおくりもの」

急いでください。

初回特典で、特製冊子がついています。

  • 絵本原稿ができるまでの経緯。
  • かこさとしさんの直筆原稿・制作当時のラフスケッチ。
  • 鈴木まもるさんのメッセージ、など。





本はネット通販で買うこともある私ですが、今回は「初回特典」も欲しくて、書店(店頭)で迷わず買いました。

ネット通販だと、初回特典が付いているかどうか分かりませんので、せっかく買っても「特典がもう付ていなかった!」と悲しくなるのが嫌だったので。


初回特典は薄い冊子ですが、「かがくのとも」に付録しているような薄い媒体ではなく、しっかりとした厚みのある紙です。


わずか6ページ(裏表紙も入れると7ページ)の冊子ですが、「みずとはなんじゃ?」ができるまでの長い経緯、そして、かこさとしさんの想い、最後に、鈴木さまもるさんのメッセージが書かれています。





初回特典の話ばかりでしたので、次に絵本本編の感想を少し書きます。




話の広がりが素晴らしい、絵本。

水の三態変化、つまり、固体(氷)<---> 液体(水)<--->気体(水蒸気)という、身近なテーマから入って、水の性質の説明が続き、その中で、視点が一気に変わります。

地球、海、そして生物、とテーマが繋がります。

ちなみに、三態変化の説明も、身近な例で説明されており、幼児にも非常に分かりやすいです。


「水」という非常に身近なテーマから、ここまで話を広げることができ、最後にメッセージを感じることができるのは、やっぱり、かこさとしさんですね。


私の好きな、過去の作品と似た流れですが、今回の絵本は、今までよりは(多少は)低年齢向けな内容で、また扱っているテーマからも、最初に読む科学絵本としてぴったりです。










最後の1ページへの想い。

かこさとしさんお強いメッセージを感じることのできる、最後の見開きページ。

ここの左下の部分、陸上の生物、に注目してください。

前列の人々、そしてその中心。

後列の生物。これは、往年の。。。


ここから先は、ぜひ、ご自身の目で確認してみてください。



続編は?

初回特典の冊子の中で、この絵本「みずとはなんじゃ?」が、2016年に担当者との打ち合わせの際に、「幼いかがくの絵本」の1冊として、当時は「水はふしぎな忍者」という題名で企画されていたことが明らかにされています。

そして、第1稿の原稿には、「はじめてのかがく1」と書かれていて、子供向けの科学絵本シリーズが構想されていたと推測されます。

おそらく、「はじめてのかがく2」。。。と、あとに続くシリーズの構想もあったのでしょう。

今となってはもうシリーズを期待することは現実的に難しいでしょうし、現に、今回の絵本にも、シリーズを匂わせるような表記は一切ありません。


かこさとしさんの描く、低年齢向けの科学絵本、もっともっと、読みたかったなー。。。





最後に。

かこさとしさんの作品の中で、どれか一冊と言われたら、私はこれです。

「かわ」


この絵本の話の展開、すごく大好きです。

そして、細かい描写にもぜひ注目してください。そこに、生き物の生活を感じることができます。








おしまい。


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