有名な羽衣伝説は、静岡の三保松原が一般的には有名。
だいたいこんな話だと思う。
男(猟師)が、水浴びをしている天女をみつける。
あまりの美しさに、衣を家に持ち帰ろうとする。
天女はその衣がないと天に帰れないと嘆き悲しむ。
男は舞をみせてくれたら帰すといい、天女は舞を舞い、天に帰る。
老夫婦が、水浴びをしている"8人"の天女をみつける。
そのうち1人の天女の衣を隠してしまう。
天に帰れなくなった天女を、自分たちの子として育てて、一緒に暮らす。
天女は酒をつくり、おかげで家は豊かになった。
すると、もう用済みとなった天女を家から追い出してしまう。
あまりの美しさに、衣を家に持ち帰ろうとする。
天女はその衣がないと天に帰れないと嘆き悲しむ。
「天の原 ふりさけ見れば 霞立ち 家路まどひて 行く方知らずも」と泣きながら詠む。
なんとか奈具という村へたどり着き、その地で暮らした。
ところで、一番最初に天女が水浴びしていたのが、比治山の山頂の真奈井(まない)という池だといわれている。
さんねも(三右衛門)という若者が、水浴びをしている"8人"の天女をみつける。
そのうち1人の天女の衣を隠してしまう。
天に帰れなくなった天女を、妻として迎え、3人の娘が生まれる。
天女は養蚕や機織、米づくり、酒づくりなどをした。
天女は、隠してあった衣をみつけ、天に帰ってしまった。
さんねもは悲しみ、天女が残した種(夕顔)を蒔き、伸びた蔓を登り、天女と再開した。
天女「天の川に橋をかけてください。そうるとまた一緒に暮らせます。ただし7月7日の完成まで、私のことを思い出してはいけません。」
さんねもは完成直前で思い出してしまい、天の川は氾濫して、下界に押し流されてしまった。
だいたいこんな話だと思う。
羽衣伝説1(老夫婦 x 追い出し)
ところが、丹後に伝わる羽衣伝説はちょっと異なる。(「丹後国風土記」)ところで、一番最初に天女が水浴びしていたのが、比治山の山頂の真奈井(まない)という池だといわれている。
そして、この天女のことを、奈具の地では「豊宇賀能売命(とようがのめのみこと)=豊受大神(とようけのおおかみ)」として奈具神社に祀った。
ちなみに、「豊受大神」、伊勢神宮の外宮(豊受大神宮)や、丹後の籠神社などでも祀られている。
(順番的には、籠神社=>伊勢神宮の外宮かな?)
さて、実は丹後にはもう一つの羽衣伝説がある。
比治には、天女の長女を祀るために、乙女神社が建てられた。
ところで、後半の物語、お気づきだろうか?そう実は七夕の発祥とも言われている。
また、こちらの伝説でも、"技術"を伝えているという点も興味深い。
ところで、後半の物語、お気づきだろうか?そう実は七夕の発祥とも言われている。
また、こちらの伝説でも、"技術"を伝えているという点も興味深い。
丹後 x 古代
丹後は地図をみれば分かるが、京都の北、最北端の半島。古代から伝わる伝説・伝承も多い。おそらく古代、非常に重要な土地だったのだろう。ひょっとしたら、日本海側で、大陸と近い、という地理的な要因もあったのかもしれない。
数年前に一度だけ行ったことがあるが、いつかまた、のんびり行ってみたいなと思う。
(京都・大阪から時間がかかるのがちょっと難点。しかし、景色、街の風景はすばらしい。そして、食べ物もおいしい。)
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