「あなたの羽は何色ですか?」
「私、看護学校に入るまでは
現代の医療でなんでも治ると思ってた。
でも、現実はそうでなくて限界がある。
そんな中で、今の私にできることは
人の心に耳を傾けることだけだから。」
「これ、書いたところを消せって言われたの。」
「けど、私この目でみたんだよ?
なのに消さないと実習放棄とみなすって。」
「これで消せばいいじゃん。
修正液で白く消せばすむことじゃん!」
「私は、自分の目でみたことを書いただけなの。
間違ったことはしてない。
自分が正しいと思ったことを曲げちゃダメなんだよ。
一度やったら二度目もやるよ。
二度やったら三度。
そうやってだんだん罪悪感なんてなくなっていっちゃうよ。
だから、卒業できなくていい。」
なんだか、千夏が、最初のころの瑠美と重なってみえる。
「バカでいい」
「綺麗事じゃ、世の中生きていけねえんだよ!
時にはな、目をつぶって
分らんなきゃいけないこともあるんだよ、
それが世の中なんだよ。」
難しい問いだけど、どちらも真だと思う。
そして、こちらは謎の関係となった二人。
「これを君には送りたくてね」
「ヒヤシンス?」
「アイムソーリー、紫の花の花言葉だ」
ちなみに、「I am sorry」以外の花言葉にもあります。
「I am sorry」「sorrow」「please forgive me」
ただ、どれも基本的に「悲しい」メッセージですね。
「千夏のしようとしてること」
「また、ゼロからやり直すよ。
一からスタートだ!」
「ゼロじゃないよ。
千夏のこの3年間はゼロにはならない。
正しさのセンスがあるの。
人が生きていく上で1番大切なもの。」
そしてこちらは学校。
遠野さんが副校長(校長代理)に、問う。
「少しいいですか?
山田千夏さんの件で聞きたいことがあります。」
「リポートの改ざんを拒否したことが原因だと」
「ここで話すべきことではありません、あとで職員室にきなさい」
「みんなの前だから言っているんです。
これから看護師として
医療の現場に立とうとしている人たちの前で、
私は問いかけているんです。」
「来なさい」
「私もいく」
「いいのよ、私ひとりで、
あなたはそこにいなさい。」
「学生としてではなく、ひとりの大人として話してくるから、
私は自分で選んだ道を生きるしかないの。」
どこか、悟ったようにもみえる、遠野さん。。。
「私には努力して頑張るしか方法がないの、
それでダメだったらもっと努力する。」
「それ、教えてくれたのお父さんだよ。
いつも無理して頑張って、
店をやりながら私たちを育ててくれた。
だから仕方ないよ。
そんな父親の背中見て育ったんだから。」
こんなセリフ、子供に言われたら、もう号泣ですね。
卒業式の答辞を読むのは、瑠美。
「私たちはこの三年間、学生という立場で医療の現場に立ち合い、
その清さと濁りも目にしてきました。
医療の現場は壮絶です。
ひとの生き死にの場ですから
もちろん綺麗事ではすみません。
その中で自分がどのような仕事をするかということは
看護師としてというよりも
人としてという問いかけになってくると思います。」
ここで、手に持った紙を閉じる。。。
なにがはじまる?わくわく。
「同じように看護師を目指していた友人に言われたことがあります。
白衣は白い色をしているが
その白は潔白の白さではない。
どんな色にでもなりうる白なのだと。
彼女の言葉を私は忘れることなく
社会に出ていこうと思います。」
「今日卒業する学生たちが
この先、何色の白衣をまとっているかは
それぞれの生き方にかかっているのです」
「まさか、彼女が死ぬなんて
しかも番匠先生と。」
そう、卒業式を前にして、遠野さんは番匠(元)校長と歩いているところで交通事故にあった。
てっきり、番匠(元)校長が遠野さんを助ける形で、遠野さんは助かるのかと思っていたが。。。。
二人とも亡くなってしまうなんて。
「彼女、少し前にこんなメール送ってくれたの。
『白は何色にでも変わる、
あなたは真っ白なままでいなさいよ』」
「じゃあ、行くところがあるから」
「佐伯さん!」
「この春から復学するの」
もう登場しないのかな?と思っていた、酒井美紀、再登場!
「20代でやったことは
そのまま人生の礎になるわ。
私はもう30代だけど頑丈な体と
へこたれない心と考える頭があるから!」
「あのワンピースを着て、退院したんだね。」
「白い羽は何色にでもそまる、
どんな色にもなれる。
でも何色の羽を背中につけるかは
たぶんそれぞれの生き方にかかっている。」
終わりました。
主役は、新川優愛さん演じる木崎 瑠美でしたが、同じ看護の道を目指す学生達も非常に魅力的でした。
特に、伊藤沙莉さん演じる山田千夏と、さとうほなみさん演じる遠野 藤香さん。
3人とも全く違うタイプの方ですが、どなたも非常に魅力的でした。
そして、加藤雅也さん演じる番匠光太郎さん、どこか過去の医療事故を引きずっていて、仮に医者に復帰したとしても、メスを握れるのか?と心配していましたが。。。まさかあのような形で終わるとは。。。
ただ、ようやく当時の医師を探し出した遠野さんと、どこか過去を引きずったままの番匠先生が、お互いに惹かれあうことで、お互いの心の傷を少しは癒すことができたのかとは想像します。
- END -
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