「宿帳はいわば松葉楼の血肉みたいなもので。」
「やはり息子さんたちに継いでもらいたいんですか?」
ちょっと煮え切らない回答だったけど、子供たちとの間になにかあるのか。。。?
「こういう交渉の席でもネクタイをされないのですか?」
「ええ。」
「根っからの自由人というわけか」
「父が銀行員でして
いつもネクタイしてました。」
「みんなそうです。
高度成長のあのころはみんな必至に働いた。
社員旅行までネクタイしてきたものた。」
「その反動でしょうか、
どうもネクタイが苦手で。」
江口の服装の理由がチラリと語れる。
「時代は今や分業化、
サービスのプロと契約して顧客拡大の企画開発や宣伝活動もすぺてプロにお任せ。
オーナー様は不動産を所有するのみ。」
人間性が感じられないというか。。。なんというか、ちょっと寂しい感じがしますね。
「悪いけど、面白すぎるんだよ、奴の人生。
だから、はした金であんたにチクるの
いやになっちゃってさ。」
「一つだけ教えといてやる。
これはおれの推測だけど
なんでいつも黒澤がネクタイをしないのか。」
SAGASUに入り浸っているフリー記者、もう少し悪い奴かと思っていたら、違ったみたい。
「まだ大丈夫かな?」
「すいません、今日はもうハヤシライスも終わっちゃって。
たまには、オムライスとか。。。。
ダメですよね。。。?」
ネクタイの他にオムライスにも実はなにか隠された理由があるのだろうか?
「ずばり、お父様と、絶縁状態になった理由はなんですか?」
「代々受け継がれてきたものを、あの人はめちゃめちゃにしたんですよ。
あの人は自分のことしか考えられない。」
「そうでしょうか?
似てますよ、あなた
お父さんと。」
江口が子供たちと積極的に関わろうとしている点からも、最終的には、外部の候補者が採用されるのではなく、子供たちがなんらかの形で関わってくることが予想される。
「松葉楼が無くなってもいいんですか?」
思い出がなくなるってのは寂しいもんですよ」
ちょっと悲しそうな表情を浮かべる江口。
「楽しいんだろ?
自分が世界の中心にいることが。」
これは誰を想像してのセリフだろうか?
「事業って楽しいですよね。」
「自分が老害だとも気づかずに。」
「でも、次の世代にバトンを渡すことも大切なことじゃないですか。」
「頼りないんだよ、最近の奴らは。」
「いい時代だったんです、
あなたたちの時代は。
失敗しても次がある。
でも今ははない。
それは度胸の問題じゃない。
それにこんな時代にしたのは
時代の良さを自分たちの力量と勘違いして
そこから抜け出せないあなたたちだ。」
あー、そういうものか。
ちょっと納得できる理由だ。
「あなたにとって一番大切なものはなんですか?」
これは定番セリフ!
「もういい!帰れ!」
「いや、7日、必ずいい候補者を連れてきます。
それまで楽しみに待っていてください。」
「あの旅館になにか特別な思い入れでも?」
やはり、江口がここまでこの案件にのめり込む理由が、なにかありそう。
「ええ、後は継ぎません。」
「松葉楼の後継者選びということでしたがその前に
会社法300条に基づき
株式会社松葉楼の臨時株主総会を始めたいと思います。」
「提案です。
取締役解任決議案を提案します。」
「会社法339条1項により
株主全員の賛同に基づく
株主総会決議により、松原善三の解任が議決されました。
引き続き、新代表取締役として、三郎の選任議決案に移ります。」
「松原善三さんの跡を継ぐ気はないということです。
全く新しい松葉楼にするのだと。
あなたの時代は終わった、
潔く幕をひきましょう。」
「割りに合わない仕事ね」
「あー、たまにあるんだよ
あいつには。」
「その情熱の理由、私には少しわかったけどね。
少し気になってね、調べたの宿帳。」
笑。
小池栄子、江口のことがすごく気になっているじゃん!
「昨日、今日に仕込んだ知識ではない、
おそらく彼はずいぶん前から松葉楼のことを気にしていたんだと思います。」
「それが愛情じやないですか?
彼なりの。」
「いや野心だろう、
俺に似たな。」
今回も楽しめました。
最近はこのドラマのように、一見は一話完結型だけど、その背景には大きなものが動いている、といったタイプのドラマが増えたような気がするが、このドラマは後者に比重が置かれている印象だ。
江口がいい感じ。
次週も楽しみ。
0 件のコメント :
コメントを投稿