高田崇史「神の時空 前紀 ―女神の功罪―」読んだ感想。次回作は?QED?



こちらで紹介した本。

高田崇史「神の時空 前紀 ―女神の功罪―」近日発売されるので、バスツアーの謎がとうとう!
http://40saiguraino.blogspot.com/2017/09/blog-post_4.html
40歳ぐらいの雑談系日記

「神の時空 前紀 ―女神の功罪―」ということで、なんとなく想像できる通り「神功皇后(じんぐうこうごう)」がメインテーマ。

本の表紙をめくると、目に飛び込んでくる一文。

「是に皇后、大神と密事あり」
 住吉大社神代記


「女神」、「神功皇后」、「住吉大社」、「秘事」、とくれば、おそらくピンとくる方はいるかもしれない。

そう、今回の隠れた?テーマは、「応神天皇」の出生は?誰の子供?ということ、となっている。


女系天皇とは?女性天皇とはなにが違う?

簡単に言ってしまうと・・・
  • 女性天皇・・・女性の天皇。
  • 女系天皇・・・母方を天皇の血筋に持つ天皇。

歴史上は、8代10人の「女性天皇」が実在したとされているが、「女系天皇」は存在していない。(と、されている。)

ちなみに、女性天皇とは・・・例えば、推古天皇など。(聖徳太子で有名。)

逆に言うと、日本の歴史においては、一番大切(崩してはいけない)なのは、「男系天皇」であって、「男性天皇」ではない、という考えなのだ。

おそらくこの点を理解した上で読んだほうがよいと思う。

今作は、「万世一系」や「女系天皇」、特に後者の「女系天皇」が存在したのか否かといった、今のご時勢、非常にデリケートな問題を扱っている。もちろん、あくまでも推測・仮説であるが。

(正直、高田崇史氏が、ここまで現実世界で話題(&ホット)のテーマを扱うのは珍しいという印象だ。)

というか、今回の作品、手に取るとすぐに分かるが、過去の神の時空シリーズと比べて、薄い。
まあ、番外編のような位置づけだから仕方ないか。

(薄いが、内容は満足できるものだった。)

ところで、今作品の明治神宮のくだりってなに?

今作品の後半、デート?シーンで登場した明治神宮。

何点か疑問の残る描き方であったが・・・・

実は、作者の別作品(QEDシリーズ)でも、以前、「神宮」というテーマを扱っている。

この時は「伊勢神宮」がメインテーマであったが、「明治神宮」もでてくる。
一言で言ってしまうと、「神宮」で祀られている天皇は"怨霊"だろう、という説。



さて、次回作は?

実は、こちらの作者のエッセイで大発表させれていた!!!

高田崇史オフィシャルウェブサイト ークラブタカタカトー
神の時空前紀ー女神の功罪ー
http://takatakat.club/essay/%E7%A5%9E%E3%81%AE%E6%99%82%E7%A9%BA%E5%89%8D%E7%B4%80%E3%83%BC%E5%A5%B3%E7%A5%9E%E3%81%AE%E5%8A%9F%E7%BD%AA%E3%83%BC.html

ポイントをまとめると・・・
  1. 9月22日発売の「小説新潮」で、「姫神の葬祭(仮)」なる連載が始める。
  2. 10月に「新本格ミステリ30周年記念アンソロジー」の「謎の館へようこそ 黒」に、大学生の桑原崇と棚旗奈々が登場。
  3. 11月に、「QED」新作が発売予定!
いやー、QED新作ですよ。楽しみだー。



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