絵本「ヒギンスさんととけい」を読んだ感想。

普段は、外国(翻訳)の絵本はあまり読みません。

しかし、タイトルの「とけい」という部分がちょっと気になり手に取ってみました。






ヒギンスさんととけい
パット ハッチンス (Pat Hutchins)
たなか のぶひこ (翻訳)
ほるぷ出版
2006/3/1



この絵本のテーマは「時計」、または「時間」でしょうか。


もし玄関の時計と、屋根裏部屋の時計と、台所の時計が、どれも少しずつちがっていたら、いったいどの時計が合っているのでしょう?ヒギンスさんは、こいつは時計がこわれてしまったと思ったのですが、じつはぜんぶの時計が合っていたのです!時計の読み方をおぼえようとしている子どもたちは、作者パット・ハッチンスの生きたユーモアを楽しみ、このお話の明快の論理をかみしめることでしょう。この本は、こどもの心のなかに時を刻んでやまない絵本なのです。(Amazonより)



時計の読み方を覚えた子供にこそ、読んでもらいたい絵本です。

クスっと笑ってしまうに違いありません。






ヒンギスさんは時計の時刻がずれているのではないか?と思って、どんどんと時計を買ってきてしまいます。

さて、なぜ買ってきた新しい時計も時刻がずれているのか。。。。?

というお話です。

種明かしは一瞬で、かつ単純ですが、子供は面白いようで、何度も何度も読んでいます。







最後に、「あれ?」と思った点が1点だけあります。


物語の後半で、時計屋さんの持っていた「懐中時計」に感動して、「なんて すばらしい かいちゅうどけい なんだ」と言って、懐中時計まで買ってしまうシーンがあります。

まあ、笑えるオチなんですが、ここの描写(翻訳)がちょっとしっくりこなかったんですよね。


ヒンギスさんが かいちゅうどけいをかってからは。。。
どのとけいのはりも
みんな、ただしい
じかんを さすように
なりました。


これでは、懐中時計を買うまでは、家の中の時計の針が正しい時間をさしていなかったことになります。

懐中電灯を買ったから、正しい時間をさすようになったわけではないと思うんですよね。


原作ではどのように表現されていたのでしょうか?気になります。

機会があったら原文を読んでみたいと思っています。





この最後の一文以外はとても楽しめる内容でした。

なんといっても、この絵本の全体の雰囲気がいいですね。日本の絵本にはない絵柄ですし。

いろいろな感性を育てる、という意味では、たまには外国の絵本もいいかもしれない、と思えた絵本でした。





著者のパット ハッチンスさんですが、「ロージーのおさんぽ」が一番有名でしょうか?

こちらもユーモアたっぷりの絵本で楽しいです。






おしまい。




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