ブラタモリ「黒部ダム」
少し前に、NHKの番組「ブラタモリ」で、黒部ダムの回をみました。
名作映画「黒部の太陽」やNHK番組「プロジェクトX」なども紹介されていたりして、映像としても楽しめる内容でした。
さて、加古里子さんの絵本が好きなので、ひょっとしたらダムの絵本もでているかもしれない、と思い、調べました。
すると、ダム関連の絵本を2冊みつけました。
元は、1959年発行の絵本「こどものとも」(福音館)の作品です、なんと、加古里子さんの絵本デビュー作のようです。
復刻ドットコムの存在は知っていましたが、復刻ドットコムの出版本を手に取ったのははじめてです。
表紙や内装など、(思っていたより)普通の本です。
Amazonの内容紹介に、加古里子さんのコメントが掲載されています。
■再刊にあたって/2007年11月
「この絵本は、工場の研究所勤務の昭和30年代、休日は工員住宅の中の子ども舎の世話をしていた私が、福音館書店編集長の松居さんの依頼ではじめて描いた作品。時代にふさわしいものという大きなテーマなので、停電が頻発する当時ゆえ、水力発電のダム建設を題材とした。半世紀を経て、絶版だった本書が再刊されるに当り、種々の感慨と共に、この安定完成された水力発電の建設技術が、再び政治とカネに乱されぬよう希求している所である。」 かこさとし
今から約50年前、昭和の高度成長の時代に描かれた作品。かこ作品の魅力は『だるまちゃんとてんぐちゃん』だけじゃない。工学博士としての科学的知識に裏打ちされたかこさとしさんの科学絵本の世界は、本書『だむのおじさんたち』から始まります。(Amazon内容紹介より)
絵本の内容
トラックやパワーショベルがたくさん集まり、ダムをつくっていきます。
ダム工事の現場は、24時間休むことなく、工事が続きます。
もちろん、冬の日も工事は続きます。
そして最後は、完成したダムを、ちょっと離れた場所からおじさんと子供がみているシーンで終わります。
最後は子供たちの言葉で締めくくられます。
「バンザーイ、だむのおじさんたち。」
感想
自然破壊・環境破壊に繋がることが叫ばれる今日においては、ダム開発は難しいでしょう。
昭和30年代ということですので、高度成長期。
昭和30年代ということですので、高度成長期。
高度成長期に生きる人々が、ただ、ただ、がむしゃらに生きていた時代。
そんな時代があり、そんな人たちがいた(いる)おかげで、その後、日本は成長し、今日の私たちがあります。
未来のために、今、自分になにができるのか。
いや、未来とは言わなくてもいい。
子供たちのために、今、自分にはなにができるのか?
そんなことをふと考えてしまいました。
物理的に、直接的に、人間の生活を豊かにするようなものを作り出すのは今日では難しいかもしれません。
それでも、なんらかの形で、人々の生活のインフラに携わるような仕事に就いてみたい、そう思える絵本でした。
それは、目立たない仕事かもしないけど、それでいい、それがいい。
おしまい。
おしまい。
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