ワークスアプリケーションズ、再び提訴問題。古河電工から50億円。




ワークスの訴訟問題、再び。

ワークスアプリケーションズ、また訴訟問題ですね。


昨年も、兼松エレクトロニクスで訴訟問題になっていました。



[動かないコンピュータ] 兼松エレクトロニクス、ERP導入に失敗、ワークスアプリケーションズを提訴(9/8追記)
https://40saiguraino.blogspot.com/2017/09/erp.html
40歳ぐらいの雑談系日記



さて、古河電工の訴訟に関して、「当社に対する訴訟の提起に関するお知らせ」というタイトルで、ワークスアプリケーションズの公式HPに11月6日付けで発表されています。

https://www.worksap.co.jp/news/2018/1106/


2 訴訟の原因及び提起されるに至った経緯

 当社は、2016年より、古河電工から発注を受け基幹系業務システム構築プロジェクトを実施してきました。同プロジェクトの遂行過程で、古河電工と当社の間で見解の相違が生じ、当社としては古河電工の主張は受け入れ難いものでありましたが、プロジェクト中止の申し入れを受けた以降も双方の見解の相違を解決するべく真摯に対応して参りました。しかしながら、今般古河電工から理解を得られず、結果的に当社に対する訴訟の提起をされたと公表されるに至った次第です。当社としては、訴状の送達を受けていないため提訴の事実自体を含めて内容を確認・把握できませんが、古河電工との見解の相違について、当社の主張は正当なものであると確信しており、古河電工から提訴の公表をされたことは誠に遺憾です。(公式発表より、経緯を抜粋)



「プロジェクトの遂行過程で ---- 当社との間で見解の相違が生じ、当社としては ---- しかしながら理解を得られず ---- 」というまるでお決まり文句のような定型文が記されています。



ちなみに、古河電工も公式HPで発表しています。こちらも11月6日付けです。



3.訴訟提起に至った経緯

当社らは、2016年より、株式会社ワークスアプリケーションズを発注先として当社グループの基幹系業務システム構築プロジェクトを実施してきました。
しかしながら、度重なる同社の開発作業の遅延によって本稼働予定期日までに完成しないことが明らかになったことから、同社との契約を解除し、既払代金の返還を求めるとともに同社に対して当社らが被った損害の賠償を求める訴訟を提起したものです。
損害額のうち既払代金等につきましては、当社らはすでに特別損失として計上済みであり、本プロジェクトについても改めて導入ソフトウエアを選定し、活動を再開しています。
なお、当社は、本プロジェクト以外に関して株式会社ワークスアプリケーションズとの間で締結済みのライセンス契約等につきましては、これまでと同様、同社と良好な協力関係のもと継続していく所存です。(公式発表より、経緯を抜粋)




古河電工とワークスアプリケーションズとの関係ですが、今回の訴訟では2016年のプロジェクトでの摩擦とされていますが、実は2社の関係はもっと古く、例えば、2006年には人事業務変革のプロジェクトを行っていた、というような記事もあります。


10年以上前からの関係があって、とうとう基幹系業務システム構築プロジェクトの開始、となったようですが、損害賠償請求訴訟という結果となってしまいました。

ここまで古い顧客に訴訟、しかも50億円ですからね。。。。








ワークスの決算を確認。

ところで、ワークスアプリケーションズという企業について、公式HPに、最新3期分の決算の損益状況が公表されていますので、確認してみます。



まず目を引くのが、一番下の「親会社株主に帰属する当期純利益(▲損失)」、つまり赤字です。


最新3期の金額を並べてみます。


第20期(2016年) -   ▲22億円
第21期(2017年) -   ▲29億円
第22期(2018年) - ▲170億円


ちょっと赤字がひどいですね。



また別の観点で、従業員7000人以上(連結)ってのも驚きですが、新卒採用で50~100名(2019年卒)っていうのも驚きです。

(もう7000人もいないと推測しますが。。。)



ワークスアプリケーションズについて、私の知っている範囲では、10年以上前は、まだまだERP業界でも花形企業で、外から見て、輝いている企業にみえました。会社も、働く人も。


今年の6月にも100億円以上の増資もあったようですし、うまく立ち直ることができるといいですね。


IT業界では、技術革新のスピードがとても速く、流れにうまくのれない企業(または流れを作れない企業)は、おいていかれていってしまいます。

厳しいですね。



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IT業界、ITプロジェクトの悩みが、小説仕立てで書かれています。
特に巻末は必見。



おしまい。



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